2025年04月24日 どろんこ通信フリースペース乳幼児一時預かり学童保育

こんな人が関わっています【かおり】

こんにちは かおりです。副代表やってます。

中学時代、隣の男子から「パプワ」と呼ばれていました。(結構気に入ってます♪)
生まれつき自黒で濃いめの南国顔なうえに結婚して苗字が比嘉になってしまった事で沖縄出身と思われていますが、生まれも育ちも岩手県。さむ~~い地域の出身なので寒さに強く暑さに激弱です。

本を読むことと、生き物を観察することが大好きだった無垢な少女(笑)は18歳で岩手から上京するのですが「東京に行くぞ」と決めたのは高校2年の時だったと思います。

東京の予備校の春期講習を受けに行ってみよう、と短期上京した際に新宿の紀伊国屋書店で腰抜かすほどの衝撃を受けました。時間も忘れてフロアを歩き回り立ち読みをしたのを覚えています。
東京にはこんなにたくさんの本があるのか!市立図書館の何倍あるんだろう??東京の人たちが羨ましい!!!東京に住まねば!
Amazon様がなかった時代、新聞や本屋さんのチラシをみてほしい本は地元の本屋さんにタイトルを書いた紙を持って行って何日か後に受け取りに行く、というシステムだったので、ありとあらゆるジャンルの本が集まるこのビルはまさに「夢の国」。上京後は新宿、池袋、神田と本屋巡りをしておりました。

【学童をつくるぞ!】


さて、上京し大学をでて田舎には戻らず就職して、結婚して2児の母となり横浜市都筑区で子育てをスタートしました。子どもが幼稚園、小学校と成長していくにつれ、周りの環境にふつふつと疑問が沸き上がりました。
ルールが多くて遊びにくい公園、放課後は習い事で埋め尽くされている小学生たち、出来ない事、苦手な事をなくすことに一生懸命になる風潮・・・子ども達の放課後がなんだかおかしいぞ??

同じ頃公園で毎日遊んでいたえみこさんと出会い、えみこさんが自宅で開いていた託児ルームのお手伝いをするうちに同じような想いをしていたことで『学童つくるか!』と意気投合して今に至ります。
ママ友同士が「想い」をつなげて作った場所です。

【子どもの力を信じる】


子どもは遊びの中で生きる事を学んでます。人と関わる事で社会を学んでます。
自由の中から学ぶんです。
これなんだろう?
これやってみよう
どうしたらできるのかな?
一人じゃつまんない、誰かと遊びたい
面白い事みつけた! 誰かにおしえたい
悲しい気持ち なんでだろう
モヤモヤイライラ 嫌だ 嫌いだ

自分の中にポンポンポンとでてきた気持ちはとても大切な私の心の声
生まれ出た気持ちを「そう思ったんだね」と大人は見守ってあげるだけでいい。
子どもが考えたり感じたりできる自由な時間をたっぷり作ってあげればいい。
それだけで子どもは伸び伸びと育っていきます。
自分の心を大切にするから他人の心も大切だということに気づけるようになるのだと思います。

子どもが歩いていて転んだら
立てるかな?と見守って
立ち上がったら ほっておく
泣いちゃったら となりで痛かったねと声をかけて
怪我しちゃったら 助ければいい

手をかけすぎず、目をかける。
「大丈夫 あんたはあんたらしく!」と後ろから手を振ってくれる人がいたら
こどもは前を向いて自信をもって勝手に歩いていくもんです。

親というものになってしまうと我が子を客観視するのが難しくなることがあります。
出来ない事や困った部分に目がいって心配してしまいがちです。
そりゃ当然です。我が子がつらい思いしたり、誰かを傷つけたりしてほしくないと切に切に願っているから。

私たち子どもと関わる保育者は、あなたの子は大丈夫!こんなに輝く力があるんです。
愛情いっぱいに育っているから、自信をもって我が子を信じてください。
困った事がおこったら一緒に考えましょう!

そういうメッセージを伝えて続けていきたいと思っています。


【私の転機になった出会い】


学童を作りたい、と思った理由は私自身が6年間通った学童が今の私の強さを作ってくれたと大人になってより一層感じることができたからです。
1軒の家の中に50人ほどの小学生。先生は二人。
6年生がリーダーとなって下の子達の面倒を見てくれていました。
とにかく自由。あちこちの公園はしごしたり、裏山に登ったり、飼ってるウサギをつれて公園の葉っぱ食べさせたり、屋根に登ってあんずの実食べたり、野草や山菜積んだり、、、
キャンプでは毎年海でテント泊。自分たちで張るから夜中にテントがつぶれて建て直すこともありました。自由がいっぱいあったから、こどもたちで考え、やってみて、失敗してまた考えて
協力しあって過ごした6年間でした。
あの時、先生たちが子どもを全力で信じてくれて、親や学校の先生の小言も吹っ飛ばして子どもの権利を守ってくれたから安心して自由に遊びこめたのだと思います。
私のイメージする学童は私の育った居場所です。

そして高校の弓道部のコーチとの出会い。とても厳しいコーチでした。私の弱さもすぐに見抜いていたと思います。進学やら人間関係で悩み集中力が切れてしまう時は瞬時に激がとびました。
「矢を的にあてようとするな、正しい型を作ればおのずと的に当たるんだ」
一人ひとりの立ちを、射る瞬間を毎日全部見てくださいました。
「心でひけ!」「前見ろ!」「当たるから打て!」
泣いて心が折れてしまう時もありましたが、毎日声をかけ続けてもらうということ、自分を見てくれているという事は当時の私にとって心強いものでした。プレッシャーに打ち勝つ強さもこの時だいぶ育てられたと思っています。

そして大学でのゼミの先生との出会い。某大手の現役経営コンサルタントでもある先生の授業は本当に面白くて、唯一真面目に受けた授業だと思います。
経営学を学んでも実際に仕事に生かせなければ意味はない、ととにかく様々な企業の方々との交流の場を設けてくださったり、自分たちの経営プランを実際の経営者の方々にプレゼンすることもありました。企業のトップが集まるパーティーに連れていかれ「名刺10枚交換して話聞いてこい」と放り込まれたことも(笑)人見知りで・・・なんて言ってる場合じゃありません。これは度胸つきました。
もちろん学生相手なので皆様とても分かりやすくお話してくださいます。
実際の企業について学ぶ中で自分はどんなふうに仕事がしたいのかを考えた2年間でした。
お客様に喜んでいただけるサービスや商品を提供することは当たり前のことだけれど、働く人たちが
仕事しやすく、やりがいを感じて仕事をする環境を整えること、社員が自ら学びたくなるようにしていく事が会社を強くするのだという事もこの時学びました。

そこからは経理の仕事を学び、税理士事務所でも様々な企業を知り
やりたい仕事は自分で会社つくればいいのか!という考えになったことで
「学童、つくちゃおうよ」という言葉がすっと出てきました。
怖いもの知らずだったなぁ と今は思いますが…

【休みの日は?】


低山トレッキングに行ったり、近所の遊歩道を散歩しながら生き物探しや咲いている花をみて楽しんでます。生き物も植物も大好き。人間よりも小さな生き物や植物たちが、知恵を絞って、体を進化させて、たくましく生きていく姿に感動します。
例えば、アゲハ蝶は生まれたときは芋虫で柑橘系の木の葉っぱをむしゃむしゃ食べます。大きくなるとさなぎになって完全変態して蝶になって出てきます。出てきた蝶は葉っぱは食べず口もストローとなって花の蜜を吸って生きてます。だけど卵を産むときは柑橘系の植物の葉を探して卵を産みます。
花の色を識別する力があるとされているちょうちょ。でも葉っぱはみんな緑色。どうやって柑橘系の葉か他の木の葉か見分けるのか?
なんと前足に味覚があり、柑橘系の葉をトントンとさわって認識しているんです。
完全変態はさなぎの中で細胞が一度ドロドロに溶けてから新しい体になりますが芋虫だった時の記憶は残っているんです。そもそもなんで変態するんだろう? 最初から蝶にならないのはどうして?
他にも、バッタは羽あって飛べるんだし、ジャンプするためのあの太い足いらなくない?
想像したらいろんな物語が考えられそうです。
そんなことを考えながら生きものや植物の事を考える時間が大好きなんです。

山登りは見たこと無い花を見に行ったり、街にはいない虫を見つけることも楽しいし
キツめのコースは頭を空っぽにして目の前の道をただただ歩く、そして最後のごほうびに一気に広がる景色。生きてるって素晴らしい、と理由もなく思える感じが好きです。

他にも、レゴやジグゾーパズルを黙々とやるのも好きだし、工作、折り紙、手芸も好き。
ふらっと出かけて河原や林の中でぼーっとワイン飲むのも大好き。
スポーツ観戦も好きだし、寄席を観に行くのも好き。
何にも予定がない日は午前中ゆっくりコーヒーを煎れて飲み、映画見たりバスケの試合観たり、夕方からはおつまみあれこれ作ってのんびり晩酌。 最高ですね♪


【さいごに一言】


学童をスタートさせて14年。想いと勢いで立ち上げ、こうして続けていけることが嬉しいです。
想いに共感して飛び込んできてくれてたえりかさん、今年度は男性スタッフおけまるが加わって
どろんここぶたはさらに面白い居場所になっていきそうです。
乳幼児一時預かり事業が始まり、小さい子達も保育士さんも増えました。
今は少し現場を離れ、雑務に徹しています。通ってくれる子ども達、そして一緒にどろんここぶたを作ってくれるスタッフさんたちが生き生きと伸び伸びとどろんここぶたでの時間を面白がってもらえるよう縁の下の強くあったかい土台になりたいと思っています! どうぞよろしくお願いします。


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